賞味期限切れの水ってどうやって処理・処分していますか?
実は、国内で流通しているペットボトルの水は、賞味期限が過ぎても飲めるんですよー。(※1)
では、ペットボトルに記載・印字されている期限は何を表しているのでしょうか。
その答えは『計量法違反にならない期限』。
少し詳しく説明すると、ペットボトルには微細な穴が開いていて、中の水は少しずつ蒸発してしまいます。
そうすると、ペットボトルに入っている水の量と、ペットボトルに記載している内容量とが一致しなくなってしまいますよね。
そして、この容量の差が規定値を超えた商品を販売すると、計量法違反となります。
要するに、ペットボトルに記載・印字された賞味期限は、『表示された容量が確保できる期限』であって、『飲めなくなる期限』ではないわけです。
備蓄用(5年・7年・10年・15年など)の水との違いは?
国内で流通しているペットボトルの水は、特定の水源から採取した水をろ過した後に殺菌して、ペットボトルに充填されています。(※1)
そして、近所の小売店などで買えるペットボトルの水と備蓄用の水との違いは、ペットボトルの容器が違うことです。
前述したように、賞味期限は『表示された容量が確保できる期限』となり、
この期間が長い
→保管中に蒸発する量が少ない
→蒸発の少ないペットボトルを使用している
…というわけです。
自動販売機で販売されている水のペットボトルは、手の力で簡単につぶせるような素材ですが、備蓄用のペットボトルは、かなり厚みのあるペットボトルとなっています。
開封後のペットボトルの水は早めに飲みきりましょう
ここまで紹介してきた内容は、あくまで、未開封のペットボトルの水に関する情報になります。
一度、栓を開けてしまったペットボトルの水は、なるべく早めに飲みきるようにしましょう。
目安としては、直接口につけて飲んだ場合は当日のうちに、コップなどに移し替えた場合は、夏場では当日から翌日まで、それ以外の季節でも遅くとも2,3日以内には飲みきるように心がけましょう。
開封後の水には雑菌が繁殖する恐れがあるので、フタをして冷蔵庫に入れて保管する、冷蔵庫がない場合は、直射日光に当てない・冷暗所に置くなどの注意も必要です。
まとめ
(保管状況にもよりますが)賞味期限切れのペットボトルの水は飲めます。
地球上の水のほとんどは海水で、地下水(淡水)の割合はその1%にも満たないと言われています。
今はまだ、水不足に悩まされることの少ない日本でも、土壌汚染の問題などで飲料水が不足する事態が起こるかもしれません。
日頃から、水を大切にすることを心がけていきたいものですね。
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※1:「殺菌又は除菌を行っていない」「殺(除)菌していません」などの表示がある場合はこの限りではありません。